アルコール依存症の回復を促す薬「断酒会」に参加しました

こんばんは!田平まゆみです。

本日は、金剛駅での宣伝が終わったあと、急いで「断酒会」へと向かいました。

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断酒会ってみなさんご存知ですか?

アルコール依存症を抱えている方、経験者、そのご家族の方が仲間の輪を作り、回復・断酒継続を支える自助グループです。

きっかけは、カジノ誘致を問題視する上で、現在のパチンコをはじめとするギャンブル依存症患者や治療につながっていない人たちの実態を調べ始めた中で、薬物依存症、アルコール依存症など、様々な依存症の実態について知る必要があると感じた事です。

先日偶然ある研修会でお会いした岸和田保健所の職員の方から断酒会のお話を伺い、富田林保健所を通じて富田林市人権文化センターで行われている断酒例会に参加させていただく事ができました。

富田林市だけでなく、河内長野市、羽曳野市、松原市からも今日は参加をされておりました。私はまず、なぜ断酒会に関心を持ったのかを説明させていただき、その後は皆さんのお話を傾聴させていただきました。

断酒会の例会ではまず「断酒の誓い」を声を出して読み上げ、そのあとは酒害体験を話し、聞きます。

体験談は「言いっぱなし」「聴きっぱなし」、「例会会場で聴いたことはその会場に置いていく」というのがルールです。

個人が特定できるようなエピソードは、私も一切口外しませんしここでも触れません。しかし、断酒会というあまり知られていない取り組みについて、発信してほしいとのご意見もあり、端的にまとめておきます。

たくさんの情報や気づきがあって、うまくまとめきれませんが、箇条書き、順不同な感じです。以下

●アルコール依存症やその他の依存症の根底に流れるのは、様々な生きづらさ。多くの人や一般病院、行政にもまだ十分にその背景や治療法について理解されていない現実。「コントロール障がい」なのだという認識が必要。「酒を減らせ」ではダメ。「一杯の酒がアウト」。一般の病院に入院してお酒を呑める程度に元気になって退院後また呑んで身体がどんどんボロボロになる悪循環も。

●専門病院(アルコール依存症専門病院)での治療や断酒会に繫がる人が日本では非常に少なく、繋がる事ができた人は幸運だと多くの方がおっしゃっていました。

●アルコール依存症の改善には、『専門病院 + 抗酒剤 + 断酒会』という3本柱が大切で、特に重要なのが「断酒会」。一人ではとてもやめられない。「体験談」というお薬。「断酒の輪」から離れない事が大切。人生を振り返り自分を見つめる機会に多くの方が感謝されていました。

●生活保護を受けている人も多く、ケースワーカーさんが断酒会の存在や回復効果について知っているかどうか、依存症に対する知識があるかどうかも大きな分かれ目となる(昨年話題になったドラマ「健康で文化的な最低限度の生活」のCWのように、アルコール依存症の生活保護利用者を断酒会に連れていく、その理解と行動力は素晴らしいな)。

●酒(特にビール)のCMが多すぎる。美男美女を起用して堂々と宣伝。タバコのように危険性を表記したりという事がアルコールに関してはなさすぎる。子育てや人生に疲れた女性が格好良い俳優のCMに影響される例も。アルコール依存症のクリニックでは、初診は女性の割合が大きく、子育てや様々な暮らし・社会の仕組みが問題。

●保健所は、アルコール依存症になる手前の人(予備軍)を救おうとしている感。これもやはり理解のなさだと思います。依存症になったらもうダメだと思っているのでしょうか。「治癒」しなくとも「回復」できるとの理解がない方も多いのではないでしょうか。

●国の「依存症健康障害対策基本計画」を実行力のあるものにする必要性がある。

●市役所に啓発ポスターやチラシを置いてもらえるように申し入れたが断られ「保健所へ行くように」言われたなど、行政の理解のなさも問題。

●昨年10月に南河内精神医療懇話会が発表している「依存症支援の現状と課題について」の冊子よりhttp://www.pref.osaka.lg.jp/attach/106/00302489/siryou3(HP).pdf#search=%27アルコール健康障害対策推進基本計画+富田林市%27 ↓ 

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スクリーンショット 2020-02-16 5.05.57●アルコール依存症の人の家族も、自分自身の問題として、依存症になっている本人の断酒が続いている今も関わり続けている。家族や人生を振り返り、寄り添い、家族及び自分自身の心の成長を感じている方が多い。

皆さんがお1人ずつ全員話し終えたあと、私との懇談の時間を持って下さいました。

私も感想を述べ、少し質問もさせて頂きました。ご参加の皆さんから、行政職員や社会への周知・理解促進の願いなどをお聞かせいただきました(上記のまとめに入れています)。

今後も、依存症問題について真剣に取り組んでいきます。

そして、自分自身の生き方に向き合い、家族や仲間の生き方に寄り添い支え合うこの「断酒会」を精一杯応援していきたいと思っています。

貴重なお話をお聴かせくださった皆さん、本当にありがとうございました。

そして、ブログをご覧くださった皆さん、いつもありがとうございます!

もしアルコール依存が疑われる方や悩んでいる方などがいらっしゃいましたら、断酒会へ参加してみてくださいね(一番最初の写真は啓発ポスター。下の写真はそのウラ面です)。↓

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