【2021年度(令和3年度)3月議会】本会議 賛成討論 2021年3月24日(水)
「議案第2号 富田林市子ども医療費の助成に関する条例等の一部を改正する条例」の制定について、日本共産党の賛成討論を行います。
富田林市子ども医療費助成制度の助成対象年齢を18歳まで拡充するとともに、福祉医療費助成制度の改正を行うものです。
日本共産党は、子ども医療費助成制度の充実を長年求め続けてきました。
ようやく子ども医療費助成の拡充を決意され、署名活動を含めて運動の先頭に立たれてきた市民の皆さんの長年の願いが実現するということについて、私たち議員団は心から歓迎しています。
現在の市の15歳までの子ども医療費助成が2014年10月から実施されるまでにも、市民の皆さんと力を合わせて前進させてきたものです。
そして、さらなる拡充をと、18歳年度末まで医療費助成の対象を拡げるよう繰り返し、市に求め続けてきました。
そんな中、大阪府下でも次々と18歳までの子ども医療費助成を開始される自治体が生まれ、2016年9月議会には、「子ども医療費助成制度の年齢枠拡充に関する請願書」が新日本婦人の会さんから市議会に提出されました。
その際、日本共産党は紹介議員となり賛成討論を行いましたが、請願に賛成したのは、日本共産党の奥田前議員と岡田議員、私 田平、無会派の議員1名だけで、公明党からは動議が出され、継続審査とされました。
そして、2016年10月30日に継続審査の文教厚生常任委員が開かれ、そこでも私たちは採択を求めましたが見送られ、ついに2017年2月20日の再度の継続審査の文教厚生常任委員において、世論の高まりに押されるかたちで、全会一致での採択となりました。
その時は、ようやく市民の願い実現に一歩近づく、と、本当に嬉しかったのを覚えています。
しかし、その後もなかなか市の制度が前進せず、それでも諦めずに毎年予算要望を行い、議会で求めて続けてきました。
今回の条例改正の子ども医療費助成の年齢枠拡充の点については、長年の市民の皆さんの願い実現であり、粘り強い運動の成果であると思います。
また、市の担当課の皆さんからも、市長部局に対して働きかけを行い、なんとか拡充を進めようと尽力してくださっていたことをお聞きしており、評価をしております。
しかし残念なのは、入院時食事療養費助成の廃止という市民サービスの後退と抱き合わせで条例提案されていることです。
今までの議会を通じて、入院時食事療養費助成の廃止の議論は全くなく、今議会に突然出てきたものです。子どもが入院した際の食事療養費だけではなく、独り親家庭や重度障がい者の方たちにまで及ぶサービスの後退となります。
私達は、18歳までの医療費助成拡充と入院時食事療養費助成の廃止議案は分離して審議するのが本来の姿であると考えます。
18歳までの医療費助成拡充の実施は今年の10月1日からとされていますが、入院時食事療養費助成の廃止は来年の4月1日からということで、今から1年間の猶予があります。
地方自治体の役割は、地方自治法第1条の2で明記されているように、住民福祉の増進を図ることです。市民の皆さんからも、改めて、市当局は入院時食事療養費助成制度を残す方向で再検討してもらいたいとの声をお聞きしています。
子どもが1週間入院した場合、改正前と改正後では9,660円の負担増となるとの指摘をし、大きな影響があるとして再検討を求める意見を先の建設厚生常任委員会でも述べました。
行政改革とは、無駄を省き、効率的で民主的な財政運営を行うことであり、住民の切実な願いを削ることではありません。市当局におかれましても、住民福祉の増進との市の役割からそれていないか、再検討を行っていただき、「子育てするなら富田林」「誰ひとり取り残さない」「という市長の施政方針と逆行することのないようにしていただきたいと思います。
私達は、改めて検討し時期を見て、入院時食事療養費助成実施や障がい者福祉の向上を求める提案を行ってまいります。
以上、要望を述べて、議案第2号に賛成し、日本共産党の賛成討論とします。