いじめのある世界に生きる君たちへ、子どもの無縁社会

こんにちは!田平まゆみです。
子どもの学習支援や相談活動をされている方から、ぜひ読んでほしい、とオススメされお借りした本。興味深くいっきに読みました。

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◆「いじめのある世界に生きる君たちへーいじめられっ子だった精神科医の贈る言葉」著者:中井久夫
“いじめの政治家”という難しい論文を、子どもにも読みやすくまとめられた本で、勉強になりました。

いじめは、「孤立化」→「無力化」→「透明化」という3つの段階を経て完成してゆく。。。
加害者は巧妙に教師をはじめとする大人や傍観者を巻き込み、被害者のかすかな自尊心や家族との信頼までも奪いながら、いじめは進んでいく。。。
自律神経系、内分泌系、免疫系を壊し、心が壊れていくが、加害者には何も影響が及ばない。
被害者にとって唯一の人間関係が加害者との関係になり、加害者がそばにいない時まで支配されつづける。
そしてその恐怖体験は将来に渡り被害者に影響する。

いじめられっ子だった経験を持つ精神科医の久井さんは、阪神・淡路大震災のあと、PTSD(心的外傷ストレス障害)に対する心のケアにあたられていました。
そして、その理解の一助になればと、ジュディス・ルイス・ハーマン著「心的外傷と回復」を翻訳。
翻訳の途中で、いじめも同じ性質を持っていると気づかれたそうです。極度の恐怖としてのいじめ体験。

◎子どもの安全確保 ◎孤立感の解消 ◎2度と孤立させないための大人の責任ある保障の言葉と実行
子どもの権利を守るために、大人たちの責任は重大です。必読書と言って良い本だと思いました。

◆「子どもの無縁社会」著者:石川結貴
保護者が社会とのつながりを絶たれるということ=大人の無縁は、即座に子どもの無縁に繋がる。
学校や役所、児童相談所などがどのように介入し、連携し、社会と子ども、親を繋げるのか。
少し前の本ですが、行政や関連機関との連携体制などの狭間にも迫った本。非常に参考になります。

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