2020年9月議会 代表質問③アルコールやギャンブル、薬物、ゲーム依存など、孤独や生きづらさを抱えた方が陥りやすい依存症への対策強化と、当事者への支援を求めて

つぎに、アルコールやギャンブル、薬物、ゲーム依存など、孤独や生きづらさを抱えた方が陥りやすい依存症への対策強化と、当事者への支援を求めて伺います。

新型コロナによる生活リズムの乱れ、不安などから、アルコール、ギャンブル、薬物などの依存症が再発する、コロナスリップに陥る方が増えています。

今回は特にアルコール依存について詳しく取り上げ、依存症への支援の充実をもとめたいと思います。

昨年から、私は、アルコール依存の方の自助グループである、「断酒会」に参加するなど、依存症問題について聴き取り調査をしてきました。調査をするきっかけは、維新の会が大阪にカジノ誘致をすすめている問題から、今後深刻な依存症問題が増える可能性を危惧し、現在のパチンコをはじめとするギャンブル依存や薬物依存、アルコール依存など、様々な依存症の実態について知る必要があると感じたからです。

依存症は経済的、社会的な困難や孤独を抱えた方が陥りやすい病気で、同時にいくつもの依存症を抱え苦しんでいる方も多くおられます。また、一度かかったら回復はできても完治は難しいとされています。こうした事から、依存症対策にとって最も重要なことは、依存症のもとを持ち込まない事であるということは明白です。

そして、すでに依存症になってしまった方への支援として、依存症に関する理解を広げ、支援の輪を拡げることも大切です。

アルコール依存症は、単なる悪癖や本人の意思の弱さと考えられがちですがそうではなく、性格や意志に関わらず、誰でも長い間、お酒の飲み過ぎを続けているとかかる病気で、医療機関での治療が必要となります。

患者数は全国で80万人以上とも100万人以上とも言われ、予備軍も入れると440万人にもなると推定されていますが、そのうち治療を受けているのは4〜5万人程度に過ぎないと考えられています。

アルコール依存症とは、長期にわたり大量のお酒を飲み続けることで、脳が変質し、自らの意思で飲酒をコントロールできなくなるメンタルの病気で、薬物依存症の一種です。そして、いったんアルコール依存症になると、治癒する事はなく、そのまま飲酒を続けるとどんどん進行し、最終的に死に至りますが、その死因の多くは、身体の病気、事故、自殺などです。

しかし、「回復」することは可能な病気であり、そのためには、「お酒の量を減らす」のではなく、「お酒を断つ」必要があります。

そのうえで、断酒のための「3本柱」を使って断酒を継続していきます。

3本柱の1本目は、アルコール依存症の専門外来に通院することです。2本目は、「抗酒薬」です。これは、不快な悪酔いを引き起こす内服薬で、お酒を呑みたいという欲求をなくさせる効果があります。そして、3本目の柱が、「断酒会」などの自助グループへの参加です。「断酒会」というのは、アルコール依存症を抱えている方やそのご家族の方が仲間の輪を作り、定期的に例会を開き、「体験談」を語り合う中で、依存症からの回復を促し、断酒の継続を支える全国に広がる自助グループのことです。

しかし、本人が依存症であるとの自覚がないケースが多いことと、依存症に関する一般的な理解が広がっていないことなどから、アルコール依存症専門病院や断酒会といった治療・回復に必要な機関に繫がる人が日本では非常に少なく、繋がる事ができた人は幸運だと言われるほどです。

私も、富田林保健所を通じて人権文化センターで行われている断酒例会に参加させていただき、様々な方の体験を聴かせていただきました。

富田林市だけでなく、河内長野市、羽曳野市、松原市などにもそれぞれ断酒会があり、この日は各市からも参加をされておりました。

断酒会の例会ではまず「断酒の誓い」を声を出して読み上げ、そのあとは酒害体験を話し、聞きます。体験談は「言いっぱなし」「聴きっぱなし」「例会会場で聴いたことはその会場に置いていく」というのがルールです。しかし、議会などでも断酒会のことを広く知らせてほしい、との皆さんの思いを受け、個人的な内容に触れない範囲で今回お話しさせていただきます。

参加されていた方は、家族に迷惑をかけたことを悔いる発言や、断酒していると嘘をついて断酒会に参加した経験、アルコール依存と薬物依存を抱えての苦悩、仕事がうまくいかず酒に走った経験、アルコール依存の夫のかわりに断酒会との繋がりをもちつづけるためにと出席されている方など、様々でしたが、アルコールもギャンブルも、薬物も、依存症の原因となる根っこはみんな同じ、孤独や生きづらさが根本にあるとおっしゃっていたのが印象的でした。

多くの人や一般病院、行政にも、依存症になる背景や治療法、「コントロール障がい」なのだという認識がまだ十分に理解されていないということも分かりました。

普通の病院にいくと、「酒を減らせ」と言われることがあるが、アルコール依存症は「一杯の酒がアウト」になるため、一般の病院に入院してお酒を呑める程度に元気になり退院後また呑んで身体がどんどんボロボロになる悪循環もある、との話もありました。

依存症の人の中には、生活保護を受けている人も多く、ケースワーカーさんが断酒会の存在や回復効果について知っているかどうかや、依存症に対する知識があるかどうかも回復への大きな分かれ道となります。

依存症は完全に治ることはないと言われていますが、「治癒」はしなくとも「回復」できる病気です。アルコール依存症回復のために、「専門病院」「抗酒剤」「断酒会」が有効であることや、アルコール依存症の専門病院の情報、市内や近隣地域での「断酒会」の開催情報などを、広報やHP、啓発ポスターやチラシなどで広く周知することが必要と考えますが、いかがですか。

市の関係各課や保健所等との連携を密にし、依存症についての研修や市内での状況把握、支援体制の構築も大切と考えますが、いかがですか。

また、コロナ自粛や仕事がなくなったことがきっかけで、抑鬱状態になり、再び飲酒を始めてしまうなど、依存症患者の方々にとって深刻な事態が起きています。

自粛生活を強いられている間、テレビでは数分ごとにビールなどお酒のCMが流れ、強い誘惑があり、そうした誘惑を乗り越えるための断酒会も公共施設の閉鎖などで数ヶ月館全く開催できない、という状況が続きました。

世間では、オンライン飲み会や家族飲みが行き過ぎ、酒害相談が倍以上になったとのことですが、新型コロナウイルス感染症がひとまず落ち着いた頃には、依存症関連の相談が増えてくることが予想されます。

そこで、こうした依存症の問題について、専門家に相談できる窓口が市内に必要と考えますが、現状と課題、見解についてお聞かせください。

本市でも、公共施設の利用が再開し、人権文化センター内で毎週の断酒会が再開されていますが、こうした自助グループの活動は、時に命に関わるものであるという事をふまえて、今後、公共施設の閉鎖にあたっては、最大限に配慮をし、市庁舎内の部屋や休園中の幼稚園なども活用し、物理的距離を取るなどの対策をしながら、なんとか活動を停止せずにすむよう支援していただきたいと考えますが、いかがですか。

【答弁

 

【要望】

依存症については、まだまだ多くの方に知られていないと感じます。

今回は特に身近な依存症であるアルコール依存について取り上げましたが、どの依存症も、社会的、経済的弱者が陥りやすいといった特徴があります。

うつと診断されて長年心療内科に通っていたが、治らず、ある人にアルコール依存症専門病院を紹介されて、カウンセリング、抗酒剤、断酒会などのお薬で治療に専念してみるみる回復されたというお話しもお聞きしました。

依存症専門医療機関、断酒会などに繋がり回復する機会を増やすためにも、市職員への研修や市民の皆さんへの啓発で、地域理解を広げるとともに、市内での依存症の状況把握、相談・支援体制の充実に取り組んでいただけるよう要望しておきます。

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